脳血管センターこのページを印刷する - 脳血管センター

部門紹介

当院では脳血管センターを設立して、発症前の段階から発症後の急性期治療、その後の原因探索からリハビリまですべての段階で診療科の枠を超えて対応するようにしています。
まず初動から診断、内科的管理は脳血管・神経内科が主体になります。脳卒中専門医は勿論、神経・救急医・総合内科・循環器専門医などの専門医資格を持つ医師11名で発症直後から亜急性期までを担当しますが、特に超急性期の治療方針を判断が重要と考えています。
急性期脳梗塞、脳出血患者だけで年間500例程を受け入れ、患者さんの幅広い病態を把握し慢性期までを視野に入れ病態を考えながら診療します。

一方、決定的な治療としては最近急速に進歩した血管内治療が必須です。脳血管内治療科の徳永聡部長以下3名の専門医が24時間いつでも血栓回収除去術や動脈瘤のコイル塞栓術を施行できます。
フローダイバーター留置も含めて定例と緊急合わせて年間で171例ほどの手術を施行しています。そして最重症、あるいは開頭術、さらには予防的な血行再建術が必要な場合にはやはり脳神経外科の出番です。
溝口昌弘部長以下5名の医師がこちらも24時間対応する体制を整えて、血管内治療科と適応を検討しながらも脳神経外科単独で年間217例の手術を施行しています。(数字は2022年)
 
集合写真

脳卒中の根本治療

脳卒中すなわち脳血管障害は脳の血管が詰まるかあるいは破れることによって起こりますから直接治療、すなわち根本治療はその詰まりを解除するか、あるいは止血ということになります。
前者の代表がお薬で血の塊(血栓)を溶かす経静脈的血栓溶解療法であり、血管に入れた管を通して血栓を取り除く経カテーテル的血栓回収療法です。

どちらも発症から数時間、遅くとも10数時間のうちに行わないと助かる部分は無くなってしまいますのでスピードが大事です。止血についてはとくにくも膜下出血の際の処置が重要です。これは動脈瘤といって脆弱な血管が膨らんでいるところから出血するとくも膜下出血になりますが、そこをコイルで詰めたり、クリップでつまむことで止血します。

くも膜下出血の後はむしろ血管が細くなって梗塞になることがあり血圧を上げる必要があったりするので後顧の憂いを断つ意味で初期の止血は非常に重要です。
これらの詳細は脳血管内治療科や脳神経外科のパートをご覧ください。