がんゲノム外来このページを印刷する - がんゲノム外来

当院の「がん遺伝子パネル検査」について

九州医療センターでは、がんの患者さん一人ひとりのがんに関する遺伝子情報を調べる「がん遺伝子パネル検査」を実施しております。

診療日時 ※完全予約制です。
料金 がん遺伝子パネル検査料金について
◎検査について説明を受け同意された時 (検査開始時)
検査料金 440,000円 支払額自己負担が 3割の方の場合132,000円
◎検査後結果説明時
検査料金 120,000円 支払額自己負担が 3割の方の場合36,000円
※検査料金が高額になりますので事前に限度額適用認定証の手続きをお願いいたします。
場所 外来棟2階 腫瘍内科・外来総合治療センター
担当 がんゲノム診療センター長 田村真吾(腫瘍内科科長)
桑山美幸(腫瘍内科医師)
土居靖宗(腫瘍内科医師)
 
がん遺伝子パネル検査に関するお問い合わせ先
九州医療センター がんゲノム診療センター(担当:岩橋)
電話092-852-0700(代表)
対応時間:月~金 9:00~16:00
(土曜日・日曜日・祝日・12月29日~1月3日除く)

がん遺伝子パネル検査

現在のがん治療は、発症臓器(肺・大腸など)と組織型(腺がん・扁平上皮がんなど)に応じて治療が行われています。
しかし、発症臓器が同じでもその遺伝子の異常は一人ひとりの患者さんごとに異なることが分かってきました。
近年がんは遺伝子異常によって引き起こされる病気といわれ、遺伝子を解析し、その異常を見つけることで患者さん一人ひとりにあった最適な治療につながる可能性があります。
これまでは一回の検査で一つの遺伝子を解析していましたが、最近では次世代シークエンサーという検査機器の登場により短期間で多数の遺伝子を一度に解析することが可能となりました。
これを利用して、がんの原因となりうる数百の遺伝子を検査するのが「がん遺伝子パネル検査」です。

当院の保険診療で実施するがん遺伝子パネル検査について

保険診療で実施するがん遺伝子パネル検査は、下記検査項目の何れかになります。
  • OncoGuide NCC オンコパネル システム
  • GenMineTOP がんゲノム プロファイリングシステム
  • FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル
  • FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイル
  • Guardant360 CDx がん遺伝子パネル
自由診療でのがん遺伝子パネル検査は実施しておりません。

  保険診療で実施する5つのがん遺伝子パネル検査の大きな違いは、以下の通りです。
  OncoGuide NCCオンコパネルシステム GenMineTOP がんゲノムプロファイリングシステム FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイル Guardant360 CDx がん遺伝子パネル
解析できる遺伝子の数 124遺伝子 737遺伝子 324遺伝子 324遺伝子 74遺伝子
検出された遺伝子異常が
親から子へ引き継がれるかどうか
区別できる 区別できる 区別できない 区別できない 区別できない
検査に必要なもの 病理組織と血液 病理組織と血液 病理組織 血液 血液

がん遺伝子パネル検査の対象となる患者さん(以下の要件を満たしている方)について

悪性腫瘍(がん)と診断されている方(血液疾患を除く)で下記の条件を満たしている方

  1. 固形がんで根治治療が困難な方
  2. 固形がんで標準治療が終了または終了見込みの方
  3. 原発不明がん、希少がんの方
  4. 全身状態が良好な方
  5. 遺伝子パネル検査に提出できる病理検体(採取後3年以内に限る)がある、または再採取が可能な方
    (FoundationOne® Liquid CDx で検査を希望する場合は不要)

がん遺伝子パネル検査に必要なものについて

・NCCオンコパネルシステムまたはFoundationOne® CDx を用いてがん遺伝子パネル検査をするには、手術で摘出した病理組織、または生検で採取した病理組織が必要です。
※病理組織の品質によっては検査ができない場合や検査が中止となる場合があります。

・OncoGuideTMNCCオンコパネルシステムでは血液も必要となるため検査について同意された場合採血を行います。

がん遺伝子パネル検査の結果でわかること

・がん細胞の遺伝子異常が明らかになり、がんの特徴が分かります。
・遺伝子異常に対応した治療薬などの情報が得られる可能性があります。
※遺伝子異常に対応した治療薬などの情報が得られるのは、遺伝子パネル検査をうけられた患者さんのうち約10%と言われています。

がん遺伝子パネル検査を受けるにあたっての注意点

・がん遺伝子パネル検査の結果、がんの治療に有用な情報が何も得られない場合もあります。
・がん遺伝子パネル検査の結果、がん治療に繋がる薬剤の情報が見つかっても、その薬剤が入手困難な場合や、投与ができない場合もあります。
・がん遺伝子パネル検査の結果、ご家族・ご親類等が「がんになりやすい家系」ということが二次的に分かる場合があります。(事前説明にて結果を聞きたいか確認をさせていただきます)

がん遺伝子パネル検査後の治療について

・がん遺伝子パネル検査の結果、現在行われている臨床試験に登録できる可能性があると判断された場合、その臨床試験を実施している病院へ紹介します。
・がん遺伝子パネル検査の結果に基づいて治療を行っても、十分な治療効果が得られない可能性もあります。
・がん遺伝子パネル検査の結果、遺伝カウンセリングが必要な遺伝子異常がみつかり、専門医による遺伝カウンセリング外来を紹介する場合があります。(自由診療となる場合があります)

がん遺伝子パネル検査フロー

現在、当院でがん治療中の方

  ※各診療科主治医にご相談下さい。
 
検査フロー

他医療機関にてがん治療中の方